ウサギの生殖器疾患について

ウサギ

ウサギの生殖器疾患について

雌のウサギには生殖器疾患の発生が多く、特に子宮動脈瘤、卵巣・子宮腫瘍、子宮内膜炎、子宮蓄膿症が見られます。

子宮動脈瘤は死亡の原因として多く、外陰部より間欠的に大量の出血が見られ、重度の貧血を引き起こします。さらに卵巣・子宮腫瘍のなかでも卵巣・子宮腺癌は高率に発生し、また未避妊の雌には乳腺癌の発生率も高いとされます。癌はゆっくりとではありますが、肺などに転移を起こします。子宮内膜炎、子宮蓄膿症は未避妊の高齢の雌に比較的多く見られます。

これらの疾患になると、外陰部からの出血や血尿、食欲元気低下が症状として現れることが多いのですが、無症状で、病気が重度に進行している場合もあります。これらの生殖器疾患に対しては、治療として卵巣子宮的手術を行わなければなりません。しかし、全身状態が悪い場合には、手術をしても回復せず、死亡する事もあります。

雄ではパスツレラという細菌による精巣炎が起こる事があります。

重要なことは病気になる前に予防、つまりは避妊手術(卵巣子宮摘出)や去勢手術(精巣摘出)を行うことなのです。